Nippoku Style | ベランダに置かれている一足の黄色い靴
仕事の合間を縫って,時々構内を歩いてみることがあります。
真剣に授業を聞いている生徒達は,私が通りかかったことにほとんど気づきません。あるとき,1年生の教室の前を通りかかったら,ベランダに置かれている一足の黄色い靴が目にとまりました。
きちんと掃除されたベランダの端に,今にもグラウンドへ駆け出しそうに置かれている一足の黄色い靴。1年生の他のクラスのベランダをずっと眺めてみても,他には一足も置かれていません。「なんでこんな所に?」と不思議に思っていると,そんな疑問を吹き飛ばすかのように,教室からは古文を教える先生の熱のこもった大きな声が聞こえてきました。
そう,日北にとっては授業が一番なので,教える方も熱が入ってしまうのです。特に窓が開いている季節は,隣の先生に負けじと,段々声が大きくなってしまいます。
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