本校の会議室は，職員が使っていないときは生徒達の自習室として開放しています。その会議室の廊下に，机と椅子，そして電気スタンドが12人分並んでおり，４月に赴任してきたときには，「会議室がいっぱいの時には，この机と椅子で勉強しているんだろうな。でも，勉強している直ぐ後ろを人が通っているのだから，生徒達は落ち着いて勉強できないだろうに。」と思いました。

　でも，よーく見ていると，この場所は結構人気があって，会議室が満席になる前でも，このスペースは空いてないことが多いのです。

　廊下にある椅子と机で勉強している生徒達を見ていると，後ろを人が通ろうと通るまいと，そんなことお構いなしに集中して勉強していることがわかります。

　また，わからないことがある時には，通りかかった教員に質問もし易いようだし，友達同士で教えあっている姿もよく見ます。

　きっと，会議室の中のシーンとした雰囲気の中では，お互いに話すことも遠慮しなければならないので，この廊下のスペースは互いに教え会う時にはちょうどいいのかもしれません。

　今日も廊下を通りかかったら，男子生徒が物理の先生に数学を教わっていました。その後もそこを何回か通りましたが，結構長い時間教わっていました。

　こういう生徒と教員の姿の積み重ねが，日立北高の30年を支えてきたのです。

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