Nippoku Style | 当たり前のことを当たり前にできる人
先週の土曜日、都電の荒川線に乗る機会がありました。
荒川線というのは、三ノ輪から早稲田までの12.2qを約55分かけて走っている路面電車(トラム)で、沿線の多くの人たちから「生活の足」として親しまれています。
私は途中駅から早稲田まで利用したのですが、ある駅から私立高校生が数人乗ってきて、車内は急に賑やかになりました。その生徒達は、みんなが校章と学校名の入った同じカバンを持っていたので、停留所近くにある私立高校の生徒達だと直ぐにわかりました。
高校生達が乗ってきた停留所のいくつか先の停留所の近くには「とげ抜き地蔵」で有名なお寺があり、その停留所から今度は、お年寄りがたくさん乗ってこられました。「とげ抜き地蔵」は、年配の方に人気のスポットなのです。
お年寄りが乗ってくるのを見た高校生達はサッと立ち上がり、乗ってきたお年寄り達に今まで自分が座っていた席を譲りました。声のかけ方も、席の譲り方もごく自然で、日頃からそうしていることがよくわかる光景で、とても清々しく感じました。電車の運転士さんも、運転席の上にあるミラーでお年寄りが座るのを確認してから電車を発車させていました。
こんなことは、ごく当たり前のことかもしれません。でも、当たり前のことを当たり前にできない人が増えてきているなかで、心を和ませてくれるできごとでした。
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