Nippoku Style | 「何とか入りたい!」「何とか入ってほしい!」
センター試験が終わり、生徒達は自己採点に基づいて、担任の先生と出願先を確認する面談に入りました。
センター試験の結果はそれぞれですが、これからの頑張り次第で、最終的な合否は決まります。センター試験の結果がよくても、二次試験ができなければ合格できないし、多少失敗しても、二次試験で挽回することも可能です。これから約1か月間を頑張れるかどうかが、これからの自分の人生を決めるのだと言うことを、生徒達には絶対に忘れないでほしいと思います。
私が担任をしていた時、センター試験を終えた生徒達に、「ガンバレ受験生」というメールを送ってくれた先輩がいました。私はそのメールを、そのときのホームルーム通信に載せました。
センター試験も終わって、今まで以上の結果が出せた人もいれば、逆にいい結果が出せなかった人もいると思います。私もセンター試験に失敗してしまった人間の一人です。センター試験で緊張してしまって、特に数学でさんざんな点数を取ってしまい、第1希望だった大学の判定はCかDで、ボーダーぎりぎりかそれより下だったと思います。僕の場合2次試験の科目は生物のみで、逆転しないと合格はまず無理という状況でした。
センターの結果を採点したときはもうがっくりきてしまい、正直「もうだめかも」って思いました。先生達も、決して大丈夫だとは言ってくれませんでした。しかしすぐに、そんなことを考えている暇はなくなりました。先生からとても難しい問題集2冊と、48の国立大学全部の過去数年分の二次試験の生物の問題のコピーが渡され、それを全てやれと言われました。今までもかなり無茶に近い要求をされたけど、これはその中でも最高にハードな要求でした。しかし何となく「これを全部やったらすごいだろうな」って思いました。自信をなくして悩だりしている自分がいやだったし、そんな暇があったら一生懸命やるしかないと思って頑張りました。
二次試験の問題はさすがに難しく、とにかく間違いだらけ。暗記で解ける問題なんてほとんどないし、基礎的な考えを高い位置まで発展させて答を導かなくては成りません。しかし間違いを一つすると言うことは、新しい考え方を一つ手に入れるということと同じだと気づきました。間違わずに答を導くことも大切ですが、もっと大切なのは、間違った問題のパターンを2度と間違わないようにしっかり理解することだと思いました。間違っても悲観しないで、間違った分だけ自分はできるようになるんだと、プラス思考でがんばってください。
僕は精神的に弱い人間だったから、毎日毎日学校に行きました。学校に来れば一生懸命頑張っているみんなに会えたし、同じ様な状況で一生懸命頑張っているクラスメイトを見て、自分も頑張らなくてはという気持ちになれたからです。
僕の研究室には、中国から来た留学生がいます。彼は中学、高校を100倍、大学を1000倍という倍率の受験戦争をくぐり抜けてきました。そういう人も世の中にはいます。まだまだあきらめる必要はありません。チャンスは残っているのだから、前向きにがんばるべきです。
僕が合格発表を見に行ったのは、みぞれ混じりの風の強い寒い日でした。あの時の気持ちを思い出すと、今でも胸が熱くなってきます。「やったー。」大声で思いっきり泣きました。体中が震えました。苦しかった分、あの時の気持ちはけっして忘れられない思い出として残っています。
まだ日はたくさん残っています。みなさんもゴールで思いっきり感動できるように、今を一生懸命頑張ってください。
先輩は「・・・、毎日毎日学校に行きました。学校に来れば一生懸命がんばっているみんなに会えたし、同じ様な状況で一生懸命がんばっているクラスメイトを見て自分もがんばらなくてはという気持ちになれたからです。」と書いていますが、これが日立北高のいう「受験は団体戦」の本当の意味です。
私たち教員も、当然、団体戦のメンバーです。
「何とか入りたい!」「何とか入ってほしい!」
生徒と教員の間にあるこの気持ちを信じて、私たち教員も諦めることなく、生徒と一緒に最後の最後までやり抜きます。
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