Nippoku Style | ブタの眼球はとってもうつくしい
 
 「校長先生、1、2時間目に生物室でブタの眼球の観察をやります。」との連絡を受けましたので、生物実験室に出かけました。
 眼の各部の構造を観察し、神経系への理解を深める目的で、ブタの眼球を観察します。2年生で学んだことの復習を兼ねて、受験の終了した卒業生5名が、各自で眼球1個を観察します。担当教諭の意図するところは「生体の観察を通して、生命の合理性や美しさを学び、生命の尊厳と自らの生き方・在り方を考える」ことも含め、大学での学習に繋がってほしいとの願いもこめています。
 観察の手順です。(1)視神経束を切らないように注意して、余分な肉を取り除く。(2)球形になったら、外観を観察し、サイズを測定する。(3)角膜側と視神経側に分かれるように、手術用はさみで半切り(硝子体の流失に注意)にする。(4)視神経側を観察する。(5)角膜側を観察する。(6)瞳孔直径・視神経束直径のサイズを測定する。
 いずれも理系学科へ進学しますが、実験に意欲的に取り組み、素速く、しかもきれいに切断していきました。とても感心しました。また、携帯電話のカメラで眼球を写し、待ち受け画面にするものもいました。ブタの眼球は「とっても美しい」そうです。
 ヒトでは退化してしまった瞬膜の存在、弾力があり透明度の非常に高い水晶体、おいしそうなゼリーに間違えそうな硝子体、ぎっしり詰まった視神経の束などを見ることができ、それぞれ満足そうでした。



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