Nippoku Style | 特別講義実施しました。
 
 今日、千葉大学の小室先生が本校においでになりました。
 小室先生は本校の13回生で、本校卒業後、茨城大学工学部に進学して情報工学を専門に学びました。その後、茨城大学で博士号を取得し、平成17年(2005年)からは東京工科大学の助手・助教として勤務した後、平成21年(2009年)からは千葉大学大学院情報画像学科の助教として研究に従事しています。    昨年1年間アメリカの大学に留学し、先月帰国したばかりです。  
小室先生が高校生の頃、私も教頭も教員として勤務していました。小室先生には、3年前の日立北創立30周年時に30周年記念誌の執筆もお願いしました。本校の卒業生で現役の大学教授・准教授は少なく、せっかくの機会なので2年の理系の生徒全員に講話をしてもらいたいと相談したところ、快く承諾していただきました。二年生の理系120人に講話を聞いてもらいました。
 
 現在小室先生の身分は研究を主体とする大学院の教員ですが、助教として自分の研究を行う傍ら院生の実験・講義も担当しているそうです。
 先生の専門は情報通信工学ですが、自分の研究分野について、小室先生は本当に楽しそうな表情で話してくれました。「好きだからできるんです。仕事という感じは全くなくて、自分の楽しいことを好きにやらせてもらっているという感じです。」と話す顔から、毎日の充実した生活ぶりが伝わってきました。そして先生は、ここ数年立て続けに、国際的な賞を受賞され、若手研究者のホープとして日本だけでなく、国際的にも高い評価を受けています。          そんな先生が高校生時代・大学の学部時代・大学院時代・大学助手時代・海外での研究生活などのことを話してくれました。
『高校生時代、1年生の最初の頃から毎  日英語構文の暗記、英文読解、数学のド    リルをやっていましたが、英語構文集の   暗記や数学のドリルを毎日続けてきたこ   との成果は、大学でも「継続して努力で    きる」ということに繋がっています。     自分の研究の文献を読んだり、その関連    文献を読んだりしながら自分の研究を進   めるということは、すぐに結果が現れる
れるものではありません。地道に続けることができたのは、高校生時代の日々の勉強のおかげだと思っています。』
                                  『 4年生や大学院生になると、研究室に泊まって勉強することが度々あります。私も論文締め切りや進捗報告日が近づくと、研究室に泊まって徹夜で原稿を書いていましたが、他の人と違い、苦でも何でもありませんでした。高校で頑張れたから今があるんだとしみじみ思います。正直言って、辛かったですけれど。                         今の自分は好きなことができて、幸せだと思っています。これからは、外国でも研究したいと思っています。でも、今こうしているのも、自分が就職を考えていたときに大学の先生から「博士号も取ってみたら」と言われたことがきっかけなんです。先生の一言って、大きいですよね。』                
最後に、後輩の皆さんにアドバイスするとしたら、以下の4つです。                                  (1)知的好奇心を持つこと                       (2)能動的に勉強しましょう                                                   (3)高校生のうちに、英数理をしっかり理解しましょう                         (4)目的・目標を持って地道にコツコツ勉強しましょう。                       10月の大学模擬授業では、千葉大を代表して講師として授業をしてもらえそうです。情報工学・無線ネットワークに興味のある生徒さんは、期待して待っていて下さい。


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